環境

TBMは「進みたい未来へ、橋を架ける」というMissionを掲げています。持続可能な社会と豊かな自然環境を将来世代へと引き継いでいくため、TBMは、事業活動のバリューチェーン上の環境負荷ネットゼロと、事業を通じた環境・社会課題の解決を目指して挑戦し続けます。

環境方針

多様な事業に多拠点で取り組むメンバーが一丸となって環境への配慮を推進するため、TBMでは環境方針を掲げています。

環境方針

TBMでは、この環境方針に則り、 サステナビリティ推進体制 の中で、環境管理を行い、事業活動に伴う環境負荷の低減と事業を通じた環境改善を推進しています。

製品による環境影響の低減:LCA

TBMで生じる環境影響だけでなくサプライチェーンの上流・下流で生じる環境影響も総合的に理解・低減していくため、製品・サービスのライフサイクル全体またはその特定段階における環境影響を科学的かつ定量的に評価する手法であるライフサイクルアセスメント(LCA)を積極的に活用しています。
2016年に東京大学 生産技術研究所 沖研究室と共同でLCAを実施して以来、2018年から2019年にかけては一般社団法人産業環境管理協会(JEMAI)と共にLIMEX SheetやLIMEX Pelletを用いた成形品のLCAを実施、2020年からはJEMAIの産業支援部門業務を引き継いだ一般社団法人サステナブル経営推進機構(SuMPO)の協力の下でLCAに取り組んでいます。
開発・製造段階では、このLCAの手法を用いて製品のライフサイクルの各段階での環境負荷を定量化し、製品ごとに環境負荷の特性や改善余地の把握、改善効果の確認などを行っています。

資源・サーキュラーエコノミー

偏在資源への依存度低減

TBMは、世界中に豊富に存在する石灰石を使用したLIMEXを開発・製造・販売することで、地球上の限られた地域でしか採掘されない石油由来のプラスチックの使用量を低減しています。また、2050年までに世界人口の51%が高い水リスクに陥る可能性がある*と言われる中、水の利用量を抑えて製造できるLIMEX Sheetを提供しています。
*WWF 2020 “Water Risk Filter Brief”

資源循環に向けた取り組み

TBMは、天然資源の枯渇や廃棄物による汚染などの資源利用に伴う環境問題を防止するため、資源循環を推進しています。特に、自社工場での端材の活用には操業開始当初から取り組んでおり、現在ではその多くを原材料として再度活用できるようになりました。 また、使用済みの自社製品や廃プラスチック類のリサイクルにも、事業を通じて取り組んでいます。

気候変動

目標

TBM Pledge 2030 では、Go Carbon Negative(2030年までにカーボンネガティブを実現する)として、下記3つの目標を掲げています。

  • TBMからのGHG排出(Scope1・2)をゼロにする
  • バリューチェーン上のGHG排出(Scope3)を2020年度比で半減させる
  • 社会全体のGHG排出削減に貢献する

TBMの目標は、GHG(温室効果ガス)の排出削減目標達成を推進するために設立された国際的なイニシアチブ「Science Based Targets initiative(SBTi)」より「1.5℃目標」として認定されています。また、AmazonとGlobal Optimismが共同で立ち上げた「The Climate Pledge」(気候変動対策に関する誓約)に署名しました。

GHG削減の取り組み

TBMはLIMEXの製造工場である白石工場と東北LIMEX工場において実質「100%再生可能エネルギー由来」「CO2排出係数ゼロ」の電力を使用しています。これにより、両工場の操業に伴うエネルギー起源のCO2などの温室効果ガスを大幅に削減し、お客さまにご提供しているLIMEX SheetおよびLIMEX PelletのサプライチェーンにおけるGHG排出量の削減に取り組んでいます。

見える化・情報開示

TBMではScope1・2・3のGHG排出量を算定しています。自社の直接排出のみならず、バリューチェーン上の間接排出を特定し、削減に必要な情報の収集に努めています。特に、算定が困難な範囲の排出については、外部パートナーとも連携しています。収集した情報をステークホルダーの皆さまに開示することも重視しています。

ハコベル㈱と連携した輸送に伴うCO2排出量の算定

輸送に伴うCO2排出量の算定を、シナリオに基づく推算ではなく、案件ごとの排出量の積み上げによって行うことで正確性を高めるべく、ハコベル㈱と連携して、業務負荷をかけずにCO2排出量を可視化するためのシステムづくりを推進しました。本取り組みは、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会主催の「2022年度ロジスティクス大賞 特別賞」を受賞しています。

CDPの質問票への回答

国際的なESG情報開示・評価機関であるCDP(旧 カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)の質問票へ、TBMは2017年から自主的に回答を続けています。2022年度は、気候変動:B、水:Bの評価を受けました。

GHG排出量の見える化・削減支援

お客さまからの「GHG排出量の算定・削減を支援してもらいたい」という声にお応えするため、TBMではGHG排出量の見える化と削減を支援するプラットフォーム、ScopeXを運営しています。

生物多様性・生態系サービス

生分解性を備えたLIMEXの開発

海洋プラスチック汚染への対策方針は国や地域によって異なります。例えば、世界最大のプラスチック使用国である中国*では、生分解性プラスチックの導入を積極的に進めています。 生分解性とは、微生物の働きによって、水とCO2に分解される性質を指します。TBMは、2021年に韓国大手財閥である SKグループの化学素材大手SKCと連携してJV(ジョイントベンチャー)「SK TBMGEOSTONE Co., Ltd」を設立 し、生分解性LIMEXの開発・事業化を推進しています。
*OECD 2022 “Global Plastics Outlook: Policy Scenarios to 2060”

海洋プラスチックの活用に向けた取り組み

TBMは、公益財団法人日本財団、一般社団法人日本先端科学技術教育人材研究開発機構(JASTO)、株式会社リバネスが共同実施する産学連携・超異分野での海洋ごみ削減とビジネス創出を目指す「 プロジェクト・イッカク 」の一環として、「海洋漂着ごみ回収バッグ」を作製するなど、海岸への漂着ごみの再資源化に取り組んでいます。公益財団法人ボーイスカウト日本連盟による 「プラごみバスターズ大作戦 アップサイクルミッション」 にも賛同し、牡蠣パイプの再資源化にも取り組んでいます。

海洋漂着ごみ回収バッグ

展開すればレジャーシートにもなる
海洋漂着ごみ回収バッグ

微細なプラスチックごみ
回収用小型ポーチ

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