プレスリリース

  • LIMEX

再生素材「CirculeX」の普及に向けて商工中金と連携を開始

~国内の資源循環促進を目指し、全国の中小企業と廃プラスチックのマテリアルリサイクルを推進~

株式会社TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)は、使用済みのプラスチックやLIMEX*(ライメックス)などを原料とした、再生材料を 50% 以上含む素材「CirculeX(サーキュレックス)」の普及に向けて、株式会社商工組合中央金庫(本社:東京都中央区、代表取締役社長:関根正裕、以下商工中金)との連携を開始します。

TBMは、自治体や民間企業などと連携し、使用済みのプラスチックやLIMEXを回収し再生する資源循環モデルの構築を推進しています。この度、商工中金のネットワークを活用し、全国の中小企業から排出される廃プラスチックの回収、再原料化、再製品化によってCirculeXの普及を進め、国内の資源循環やSDGsに貢献していきます。 * LIMEX は、炭酸カルシウムなどの無機物を 50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材です。主原料が石灰石であるため、プラスチックや紙の代替製品を製造する際に使用する石油や水や森林資源など、枯渇リスクの高い資源の保全に貢献できます。


背景

世界では約63億トンの廃プラスチックが廃棄されており、そのうち 79%は埋め立てられ、もしくは自然環境に流出していると言われています*1。日本のプラスチックの有効利用率は約86%とされていますが、62%は焼却して発生する熱を発電や給湯に利用する「サーマルリサイクル」で、欧米ではエネルギー回収と呼ばれてリサイクルと認められていません。廃プラスチックをプラスチックのまま原料にして新しい製品をつくる「マテリアルリサイクル」と、ガスや化学原料に替える「ケミカルリサイクル」を合わせた本来のリサイクルの割合は約24%にとどまります*2。プラスチックのリサイクルが進まない現状を踏まえ、2022 年 4 月に「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(以下プラ新法)」施行され、プラスチック使用製品を排出・製造・販売する事業者に対して、それら製品の自主回収と再資源化が求められています。

*1 Geyer, R., Jambeck, J. R., & Law, K. L. (2017). Production, use, and fate of all plastics ever made*2 2020年 プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の現状 (一般社団法人プラスチック循環利用協会)


連携の概要

2021年3月に、TBMは、国内第2プラントとなる多賀城工場(宮城県多賀城市)の工場建設資金および設備の購入資金、事業の運転資金を使途として、商工中金と資本性ローンによる長期融資契約を締結しました。プラ新法の施行開始によって国内の廃プラスチックのニーズが高まる中、TBMと商工中金はさらに関係を深め、国内の資源循環の促進を目指した連携を開始します。TBMの素材開発の技術と、商工中金の全国の中小企業とのネットワークを組み合わせ、再生材料を50%以上含む素材CirculeXの原料となる全国の事業者から排出される廃プラスチックを回収し、日本国内でのCirculeXの普及を推進します。