プレスリリース

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TBM、環境配慮型の建材を大林組とのパートナーシップで実現

~石灰石を主原料とする「LIMEX」を使用した天井材が日本生命熊本ビルのエントランスに採用~

株式会社TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)と、株式会社大林組(本社:東京都港区、代表取締役社長:蓮輪賢治、以下大林組)は共同で、石灰石を主原料とする「LIMEX(ライメックス)」と大林組の開発した金属箔複合シートによる不燃化技術を利用した天井材を開発し、国土交通大臣が定める不燃材料認定を取得しました。

天井は、建物の用途や規模に応じて建築基準法に基づく「不燃材料」や「準不燃材料」*1を用いる必要があります。そのため、多くの建物の天井には金属パネルや石膏ボードが使用されていますが、これらの天井材は重く、震災時などに落下した場合は相当な被害が想定されます。東日本大震災以降、安全・安心な天井材へのニーズが高まっています。

そこでTBMと大林組は、LIMEXを3層中空ハニカム構造に成形加工した軽量な中空シートの表面に、不燃材料である金属箔複合シートを貼ることで、不燃化LIMEX製天井材を開発しました。

現在、大林組は熊本県熊本市中央区で、地域防災の観点から、同区内初の免震構造を有した賃貸オフィスビル「日本生命熊本ビル」を建設しており、本物件のエントランス空間を施設利用者の帰宅困難者一時滞在スペースとして利用する計画のため、天井材として安全・安心に配慮した本製品が採用されました。

* 1 不燃材料、準不燃材料、難燃材料:防火材料は、国土交通大臣の認定により不燃材料、準不燃材料、難燃材料の3つのグレードに分類される。これらに適合するには、法で定められた燃焼試験において、グレードごとに試験時間「不燃材料20分」「準不燃材料10分」「難燃材料5分」が定められ、次の第1号、第2号、第3号に掲げる要件を満たすことで認定が与えられる。
第1号 燃焼しないものであること / 第2号 防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること / 第3号 避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること


LIMEX製天井材の特長

特徴1 国土交通大臣が定める不燃材料認定を取得
基材に用いたLIMEX製中空シートは可燃物です。そのため、金属箔複合シートをその表面に貼ることで、国土交通省が定める不燃材料に適合することに成功し、国土交通大臣の認定を取得しました。また、今後はデザインの幅を広げるため、塗装を施した製品でも認定取得の予定です。

特徴2 マテリアルリサイクルも可能なエコ建材
LIMEXは、従来のプラスチックと比較して製造時のCO2排出量を削減でき、低炭素化に資する素材です。不燃化のために表面に貼った金属箔複合シートは、剥がすだけで基材と分離できるため、LIMEXとしてのマテリアルリサイクルも可能となります。また、実証実験で再生品の品質も確認済みのため、サーキュラーエコノミーの実現にも資するエコ建材です。

特徴3 軽量化により震災時の安全性向上
不燃化LIMEX製天井材の重量は約1,450g/㎡であり、一般的なアルミ天井パネルの半分以下です。取付用天井金物を含めても2,000g/㎡以下となるようシステム設計されているため、特定天井*2の扱いから除外され、震災時の安全性向上と施工コストの低減に貢献します。

*2 特定天井:「脱落によって重大な危害を生ずるおそれがある天井」のこと。吊り天井であって、次のいずれにも該当するもの。 居室、廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられるもの / 高さ6mを超える天井の部分で面積200㎡を超えるものを含むもの / 天井面構成部等の単位面積質量が2kg/㎡を超えるもの