プレスリリース

  • LIMEX

油性オフセット印刷にも対応可能、石灰石を主原料とする「LIMEX Sheet」がさらに進化

~オフセット印刷方式における商業印刷のシェア拡大を目指す~

株式会社TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)は、油性オフセット印刷に対応可能な「LIMEX Sheet(ライメックスシート)」を開発しました。LIMEX Sheet 80μmから随時製品ラインアップを拡大して参ります。

商業印刷の多くは、インキの固着性が高い油性インキを使用し、大量印刷のできるオフセット印刷が用いられており、油性オフセット印刷に対応したLIMEX Sheetが以前より求められていました。2022年から国内第二プラントである「多賀城工場」において80μmの量産を開始しましたが、この度、油性インキに対応した塗工剤の改良に成功し、油性オフセット印刷に対応可能なLIMEX Sheetが新たなラインアップに加わりました。また、すでに対応していたUVオフセット印刷についてもインキ密着性が向上したため、従来の高密着インキだけでなく通常インキも使用でき、価格を抑えた印刷が可能になりました。

LIMEXは、主要構成素材である無機物と熱可塑性樹脂を分離することなく再生利用が可能であるため、単一素材で設計された製品と同様、マテリアルリサイクルが可能です。LIMEX Sheetの印刷端材回収も既に始まっています。今後は、全国の印刷会社との協業等を通じて、オフセット印刷方式における商業印刷のシェア拡大及びLIMEX Sheetの回収・再生を強化して参ります。

LIMEX Sheet 油性オフセット印刷特設ページ:https://tb-m.com/lp/limex_sheet-offset2203/


油性オフセット対応のLIMEX Sheet 80μmの特長

LIMEX Sheet 80μmは、2021年に竣工した当社多賀城工場にて製造されています。LIMEX Sheetは紙と比較し、製造時に必要とされる水資源を約97%削減することができ、原料に木材パルプを使用しないため、枯渇リスクのある天然資源の保全に貢献できます。さらに多賀城工場は、第一工場の白石工場と共に、実質「100%再生可能エネルギー」で「CO2排出係数ゼロ」の電力を使用しており、薄さ等の品質だけでなく環境負荷の低さが評価され、行政や企業の発行するカタログやガイドブック、マップ等に広く採用されています。

特徴 1 油性にもUVにも対応
オフセット印刷方式の主な市場である油性インキへの対応に加え、すでに対応していたUVオフセット印刷についてもインキ密着性が向上したため、従来の高密着インキだけでなく通常インキも使用できるようになりました。※速乾性インキと水なし印刷用インキ推奨

特徴 2 吸油性と吸水性を両立しながら、強度も維持
当社が保有するテクノロジーセンターにて塗工剤の改良を重ねたことで、耐久性を保ちながらも、吸油性と吸水性を両立することに成功しました。これにより、印刷する際の水幅※1が広がり、インキの乾燥時間を短縮することができます。※印刷条件により変動有

特徴 3 高平滑な表面処理と高い印刷再現性
塗工剤の改良によりグロスコート紙※2に近い平滑性を実現することができ、インキの着肉性が向上しました。また、ドットゲイン※3やドット濃度はコート紙と同等程度であるため、色の再現性が求められるファッション誌や製品カタログ等にもご利用いただけます。

※1 水幅とは、平版オフセット印刷において、良好な印刷物が得られるインキの供給量に対する水の供給比率の許容範囲を意味します。| ※2グロスコート紙とは、紙の表面がツヤのあるグロス系の塗料でコーティングされた塗工紙の一種です。インクの発色が良く、ツルツルした触感が特徴です。| ※3ドットゲインとは、実際のデータより網点が太り、印刷物の色が濃く見える現象のことです。