プレスリリース
TBM、国内外で自動車用途に向けた高機能再生材「CirculeX」の材料評価が進展
~Japan Mobility Show Bizweek 2026にCEO山﨑が登壇、
高機能再生材を起点に資源循環を産業競争力へつなげる事業構想を紹介~
株式会社 TBM(本社:東京都千代田区、代表取締役 CEO:山﨑敦義、以下TBM)は、使用済みの容器包装プラスチックを原料とする高機能再生材「CirculeX」について、一般社団法人日本自動車工業会(以下、自工会)が公表した再生プラスチック材5種の目標物性のうち、汎用PP2種と複合強化PP2種の計4種で要求水準を満たす処方開発を完了したことをお知らせします。現在、OEM各社の要求物性に応じた配合最適化を推進し、国内外の自動車メーカーやTier1を含む自動車部品メーカー等の複数企業で、評価用サンプルの提供や材料評価が進んでいます。
なお、本日(2026年10月14日)開催される「Japan Mobility Show Bizweek 2026」では、TBMの代表取締役CEOである山﨑敦義が登壇し、CirculeXの自動車用途向けの材料特性や取組を紹介します。この機会に自動車メーカーや自動車部品メーカー等との材料評価および調達に関するパートナー連携を進めてまいります。

■ 背景
世界的にサーキュラーエコノミーへの移行が進む中、自動車業界では、再生プラスチックの活用促進が重要な課題となっています。国内で改正資源有効利用促進法が施行、欧州で発効したELV(End-of-Life Vehicles)規則では、2032年9月1日以降に型式認証を受ける新型車に使用されるプラスチックのうち15%以上を使用後に回収されたプラスチック廃棄物由来の再生材とすることが求められています*1。こうした規制を背景に、自動車メーカーや部品メーカーには、再生材の使用量を増やすだけでなく、必要な性能や安全性を備えた再生材を安定的に調達することが求められています。
再生材は、製造工程の端材等を原料とするPIR材と、使用済み製品を再生するPCR材に大別されます。品質を管理しやすいPIR材は需要の増加に伴う価格高騰や供給難のリスクがある一方、PCR材は、家庭から排出される容器包装プラスチック等も活用できるため、PIR材よりも安定した原料の確保が期待できます。ELV規則でもPCR材の使用が要求されるなど、今後、自動車分野におけるPCR材の重要性は一層高まると見込まれます。
しかし、家庭から回収される容器包装プラスチック等のPCR材には、種類の異なる樹脂や異物等が含まれるため、強度や耐久性の低下、臭気、品質のばらつき、規制化学物質の管理の課題があります。そのため、高い材料性能や品質管理が求められる自動車部品では、これまで利用が限定されてきました。
TBMは、LIMEX事業で培った独自の配合・混練技術と、横須賀サーキュラー工場における製造プロセスの改善を通じて、こうしたPCR材の課題に対応した容器包装プラスチックを原料とする高機能再生材「CirculeX」を開発しました。対象グレードでは、TBMの自社試験において、曲げ強度および耐衝撃強度でバージンPPと同等以上の数値を確認しています*2。さらに、洗浄工程や材料設計の改善により、従来の容器包装プラスチック由来PCR材と比較して臭気を大幅に低減しています。
用途ごとに強度、流動性、臭気等を調整できることから、これまでPCR材の使用が難しかった自動車部品への適用に向け、国内外の企業による評価が進んでいます。
*1 Regulation(EU)2026/1738:https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32026R1738
*2 JIS K 7171(曲げ強度)およびJIS K 7111(シャルピー衝撃強度)に準拠したバージンPPとの比較評価結果(自社調べ)。物性値は代表値であり、保証値ではありません。対象グレードは「高強度+低臭気グレード」および「高強度グレード」です。
■ 国内外における商談・評価の状況
材料開発では、自工会が示す自動車部品向け再生プラスチック材5種(汎用PPおよび複合強化PP)の目標物性を踏まえ、処方開発を進めてきました*3。このうち、一般部品向けの汎用PP、ドアトリム等に向けた汎用PP、インパネ等に向けた複合強化PP、アンダーカバー等に向けた複合強化PPの4種で、要求水準を満たす処方開発を完了しました。これら4種では、自工会の目標物性への対応だけでなく、OEM各社の要求物性に応じた配合最適化を推進し、評価用サンプルの提供や材料評価の段階に移行しています。
TBMは、国内外の自動車メーカー、Tier1を含む自動車部品メーカー、素材・成形関連サプライヤー等、20社以上と CirculeXの自動車用途に関する商談を行っています。対象部品や要求性能、評価条件、材料グレード等についての協議に加え、需要の確保、調達加速に向けた評価用サンプルの準備・提供や材料評価、生産体制の構築を進めています。
*3 一般社団法人日本自動車工業会リサイクル・廃棄物部会 2026年4月17日(金) 「再生プラスチック材の活用促進に向けた自工会の取り組みについて」

主な用途として、自動車内装部品および内部構造材、ドア周辺部品、ラゲッジ周辺部品、アンダーカバー等の車体下部部品、フェンダー周辺部品等への適用が検討されています。材料評価では、曲げ強度や耐衝撃性等の材料物性に加え、臭気、流動性、成形性、耐久性、品質安定性等が、各社の対象部品や要求性能に応じて確認されています。TBMは、品質マネジメントシステムの国際規格ISO 9001認証を取得している横須賀サーキュラー工場の品質・供給体制を基盤に、生産体制を強化いたします。
さらに、国内最大級の化学産業企業・材料情報の検索システム「Sotasデータベース」を提供しているSotas株式会社と高機能再生材「CirculeX」の共同マーケティング・マッチングを推進する基本合意を締結し、調達に向けた接点づくりを強化しています。
プレスリリース:TBMとSotas、GXケミカル領域の社会実装と市場創出に向けた基本合意を締結
また、再生材の流通において大きな障壁の一つである化学物質管理の不透明性の解消に向けて、分析専門企業の株式会社クリアライズと化学物質管理および品質保証スキームの共同開発に関する基本合意を締結しました。
プレスリリース:TBM、分析専門企業クリアライズとPCR再生材における化学物質管理および品質保証スキームの共同開発に関する基本合意を締結


■ 今後の展開
TBMは、現在進行している各社の評価結果や要求性能をCirculeXの材料設計に反映し、対象部品に応じたグレードの開発・提案を進めます。また、再生材の調達、再生材の強度、臭気、品質のばらつき、化学物質管理等に課題を持つ国内外の自動車メーカー、自動車部品メーカー、素材・成形関連サプライヤーに対し、評価用サンプルの提供、材料グレードの設計、成形条件の検討および部品評価の支援を行います。各社との材料評価や用途開発を通じて、自動車部品への適用に向けた取り組みを推進し、国内で回収された使用済みプラスチックを高付加価値な自動車用途へ循環させる仕組みの構築を加速してまいります。
[材料評価・サンプル提供等に関するお問い合わせ先]
CirculeXの材料評価やサンプル提供、自動車部品等への適用、共同用途開発を検討されている自動車メーカー、自動車部品メーカー、素材・成形関連サプライヤー等のご担当者様は、お問い合わせフォーム(https://tb-m.com/contact/)よりご連絡ください。
■ 高機能再生材「CirculeX」について
「CirculeX」は、家庭から排出される容器包装プラスチック等を原料に、TBM独自の配合・混練技術を活用して開発した高機能再生材です。これまで焼却や熱回収に回ることの多かった使用済みプラスチックを、高付加価値な製品の原料へと転換します。対象グレードでは、自社試験において曲げ強度および耐衝撃強度でバージンPPと同等以上の数値を確認しています。また、従来の容器包装プラスチック由来PCR材と比較して臭気を大幅に低減し、用途に応じて強度、流動性、臭気等を調整したグレードを提案できます。バージンプラスチックと比較して温室効果ガス排出量を最大約61%削減できるほか*4、横須賀サーキュラー工場を基盤に、国内で回収した使用済みプラスチックから再生材を製造する体制を構築しています。自動車部品、家具・家電等、従来のPCR材では利用が難しかった用途への展開を進めています。
CirculeXについて詳しくはこちら:https://tb-m.com/business/circulex/
*4 算出方法:原料調達から製造、焼却処分までのライフサイクル全体で算定。バージンプラスチック100%使用時と比較、横須賀サーキュラー工場での製造工程での実質再エネ100%利用を前提