フォトグラファーからのコメント
私は、グリーンピース、世界自然保護基金(WWF)、国連環境計画で、海洋生物学者、ジャーナリスト、写真家として海洋保全に携わってきました。私が最も守りたいのは、地中海に生息するウミガメです。これまで、他のNGOや政府機関と協働し、地中海沿いの海岸のウミガメの生息地を保護することが出来ましたが、海での死亡率を減らすことには苦戦しています。
ウミガメの脅威となっているのは、次の二つです。
一つ目は、「混獲」です。「混獲」とは、釣りたい種類ではない生き物を釣ってしまうことを意味します。これは、以前からずっと問題になっていました。
もう一つは、「プラスチックの摂食」です。ウミガメが、プラスチックのごみを食べてしまうのです。こんなことは昔はなかったけれど、最近では増えていて、ますます深刻になってきています。
「混獲」は、いくつか対策をとれば防ぐことが出来ますが、海に捨てられるプラスチックゴミは、もはや手に負えないほどです。私達も、どのようにこの脅威に対応すれば良いか分からず、無力感を感じています。
私は、現在、トルコにあるスーパー、お店、レストラン、ホテルと協力し、プラスチックの使用を減らす活動をしています。(トルコに面する地中海東部には、ウミガメが多く生息しているためです。)
こうした活動していると、身にしみて感じることがあります。
それは、人々がプラスチックの消費の仕方を変えるのを待つのでは、手遅れになってしまうということです。もっと大規模に、そしてもっと世界中の国々と協力して、プラスチックの問題の根本的な解決に取り組まなければなりません。
私は、LIMEXのようなプラスチックの代替品を導入することが、この問題の解決の切り札になると信じています。