現在、マイクロプラスチック問題を起点に、使い捨てのプラスチック容器や食器の使用が禁止されるなど、プラスチックを巡る法規制が各国で強化されています。TBMメンバーはこれらの問題に対して、身近な生活で廃棄されているプラスチックゴミを把握し、ゴミ拾いを行いました。結果として、毎回45Lのゴミ袋が一杯になりました。TBMは、持続可能な循環型イノベーションを目指し、実践的なアクションを通して幅広いステークホルダーの要請に応えていきます。(TBMファン作り活動より)
2021.12.31 現在
*紙で製造した場合と比較した水の削減量、石油由来プラスチック100%で
製造した場合と比較した石油由来プラスチックの削減量を表しています
※順次名刺の切り替えを進めている企業(団体)、企業(団体)内の一部の方が使用されている企業、個人事業主も掲載しております。
国内の企業や自治体など6,000社以上で、LIMEX製品が導入
TBMメンバーが地球資源問題に立ち向かっている活動を紹介します。
現在、マイクロプラスチック問題を起点に、使い捨てのプラスチック容器や食器の使用が禁止されるなど、プラスチックを巡る法規制が各国で強化されています。TBMメンバーはこれらの問題に対して、身近な生活で廃棄されているプラスチックゴミを把握し、ゴミ拾いを行いました。結果として、毎回45Lのゴミ袋が一杯になりました。TBMは、持続可能な循環型イノベーションを目指し、実践的なアクションを通して幅広いステークホルダーの要請に応えていきます。(TBMファン作り活動より)
LIMEX IMAGINEでは、160カ国以上のフォトグラファーが参加している
“欧州版インスタグラム”「EyeEm」を通じて、
プラスチック問題や資源枯渇に関する写真を募集しました。
持続可能な未来を空想しながら撮影された地球の今をご覧下さい。
LIMEXの名づけ親として、一言
木や草を原料とし生産過程で大量の水を必要とする“紙”は、国によりその生産方式の違いはあれ、古くから人間生活にとって不可欠な素材だった。
しかし、木や草も地球上の生物の生存にとって不可欠な有限の資源だ。したがって、工業化の進展に伴う人類の生活水準の向上がもたらす“紙”需要の急増を“深刻な地球的危機”とする声は、すでに前世紀後半から各国の識者の間で次第に高まってきていた。
・・・それだけに、石灰(lime)を原料とし水を使わず、しかも安価に大量生産できる“限りなく紙”に近い新素材LIMEXの開発は、今世紀の行く末に対する画期的貢献として世界から高く評価されるだけの価値があるに違いない。
野田 一夫
炭酸カルシウム粒子60%とポリプロピレン40%から比重1.0、厚さ100μmのLIMEXが製造されている。TBMは世界に類を見ない合成紙の高い目標と生産可能性が評価され経済産業省から重要先端技術実証・評価制度に認定され補助金をいただいたベンチャー企業である。2015.2.7に白石工場の全設備が竣工した。混錬、Tダイ押し出し、延伸、シート化、スリット、機能性膜コーティング、断裁の各工程を完璧に進めなければならない。生産現場には多くの技術的課題・問題が存在し、それらは掛け算的に継続して製造されていく。掛け算とは一つの工程が十分でない品質になると、出来上がったLIMEXの品質と性能は、その一つの工程の品質に劣化してしまう。すなわち一つの工程の不十分な品質に影響され、固体微粒子を60%含有し熱可塑性ポリプロピレン40%から、比重1.0、厚さ100μmのLIMEXを製造できなくなってしまう。つまり多くの生産工程の課題を解決し最高レベルの品質を実現することが必要である。
竣工後、生産・開発中心に、それら多数の問題・課題の解決努力がなされ、2ヶ月後2015年3月には、ミラノ万博向けポスター等の他の生産・開発・営業・管理部門のベクトルを合わせた力の結集により具体化できた。また1年後2016.3にまた一段高レベルの品質・性能であるミラノ万博総集編用LIMEX製造でも生産・開発・営業の力の結集がなされた。これらLIMEX製品づくりは、大袈裟に言えば危機管理的経営により実現できた。この実績から関係者による業務の迅速な推進と、今何が最重要であるかを体で理解することができ、一人一人の役割と使命をやり遂げることの大切さを学び取った。しかしながらLIMEXは未だ富士山やエベレストの世界一の頂上に立ってはいない。
日本や世界では、年間4億トンもの紙が製造され、パルプの抄紙プロセスでは100倍もの水を必要とする。日本にも世界にも無尽蔵に埋蔵されている鉱物炭酸カルシウム微粉60%以上とオレフイン残分でほとんど水を使わずにLIMEX紙は製造できる。今後世界一を目指すには、新しい価値機能の創造と用途開発、また水の価値を徹底して告知することである。
2つの材料の真比重から、LIMEXの体積分率は炭カル33%、ポリプロ66%であり、炭カル比率の向上とともに、TBMの高い理念の具現化できるさらなる薄膜化の可能性が広がっている。そのためには、多くの生産工程の課題を解決し最高レベルの品質・性能を実現することが必要である。これには炭カルの微粒子化と表面改質、ポリプロをはじめ材料の検討などにより、薄膜LIMEX製品化に挑戦していく。
そのためには物質科学、高分子科学、複合化科学の異質な科学知識の取得と加工工学、精密機械工学、制御工学等必要な生産技術を修めた研究技術者の叡智を結集することが必要である。生産サイドは歩留まりを含めた変動費と固定費の製造全部原価削減に挑戦しLIMEXの競争力を上げていく。世界一の目標を達成するまで、仮説・実行・検証サイクルを粘り強く回し続け、100m走のスピードで42㎞のマラソンを走りきらなければならない。
その結果、差別化独自性ある夢のLIMEX製品と生産確立でき、高い品質と性能のLIMEXの具現化されることで、世界中の大切な水資源を保護する類稀な新規合成紙技術の創造ができる。この挑戦を明るく楽しくやることで実現できると信じている。
今村 哲也
I met LIMEX President Yamazaki-san in Singapore about 2 years ago. I am excited about this stone paper technology, their new potential business applications and benefits to society.
Having arrived in Tokyo 6 months ago, I was happy to learn that LIMEX opened their factory in Japan in 2015 and was one of the recipients in the recent 2016 Japan Venture Award.
I am interested to learn more about this new technology and explore potential business alliances between Singapore companies and LIMEX to proliferate this technology globally and develop new business applications using LIMEX technology.
Sean ONG
原始時代、洞窟に壁画を描いていた人類は、その後竹や椰子の葉、動物の皮などに文字を書き、古代エジプトでパピルスが発明されて以来、植物繊維を原材料に使う紙の本質は、数千年もの間変わる事はありませんでした。
十年近く前、石で紙を作るという、途方 もない夢を追いかけている企業に出会いました。当時はまだ技術やコストの面で大変なご苦労があったようですが、「地球の環境を守るためにも、必ずこの仕事 はやり遂げる」と言っていた、社長をはじめ社員たちの希望に満ちた眼差しは、未だに忘れられません。
LIMEXは、地球上に豊富に存在する石灰石を使用し、水源を汚染せずに紙を作る新たな技術です。革命的なこの新素材が世界に広まっていく事を心より願い、応援の言葉とさせていただきます。
Balint Rei KOSA/バーリン・レイ コーシャ
もしも地球の直径が1mだったら?
実は、存在する全ての水を集めても約600mlにしかなりません。その大半は海水で、人類が利用できる淡水は約5ml、小さじ1杯だけです。
この僅かな水をめぐって人類は紛争を繰り返してきました。今も10億人以上が水不足に悩まされていると言われていますし、今後の人口増加や経済発展・都市化の進展で状況はさらに悪化すると予想されています。
その一方で、我々は飲み水や農業に加えて、工業製品の生産にも膨大な量の水を利用してきました。この状況を劇的に改善できる新素材として生まれたのが、水を全く使わず生産できるLIMEXです。
地球のため、人類のため、次の世代のため、水資源の保護は喫緊の課題。今まで使っていた物をLIMEX製品に切り替えるだけで、世界の水問題解決の一助になるとしたら、こんな素晴らしい事はありません。
ここにこそ、LIMEXを使い、広める意義があると確信しています。
加藤 公一
生活のシーンでLIMEXがアチコチで目に付く時代は何時だろうか?
新素材の宿命として、製品化に苦労を重ねているのはやむを得ないが、一日も早くその日の来ることを望んでいる。
凡そこの世に存在する物質は、長所と短所を併せ持つ。
LIMEXは、耐候性に優れ、印刷すると美しい。
けれどもちょっと重いかもしれない。何しろ石灰石が原料だから。
でも、手にとると、しっとりとして馴染みやすい。
ただそれだけではお客様には買って頂ける商品になるとは限らない。
そこに、製品開発・商品開発という猛烈な研究が求められる。
続けよ、研究を。
がんばれ、開発を。
限りない苦労とは言え、お客様が笑顔で評価して下さる日が来る日は遠くない。
水野 勝
水を使用しない紙の代替品??
商社勤務の後、静岡で段ボール原紙製造会社の仕事に携わり、製造工程における水の重要性と使用量の多さを目の当たりにしておりましたので、‘その’水を使用せずに石灰石を主原料として紙の代替となる‘LIMEX’には、今後の新規用途開発・展開に大いなる可能性を感じています。
又、副原料とて容器リサイクル委託費用の支払い対象となる、石油化学の代表的製品である合成樹脂(ポレエチレン、ポリプロピレン)が使用されますが、配合比率面で石灰石が過半を占めていることから、この処理費用の支払いが不要となる。これは、環境面への低負荷と並ぶ価格競合面での差別化に繋がります。
今後の事業拡大には、ユーザーとの共同開発による新規需要の開拓、独自の市場の形成、と同時に海外展開も視野に入れた活動が必須となりますが、その将来性に夢が膨らみます。
八田 賢一
水と緑は豊かな自然環境の象徴であると同時に、我々の健康で文化的な生活を直接・間接に支えています。
水は多すぎても洪水をもたらし、経済のグローバル化によってその影響は地域を越えて世界中に波及しますし、旱魃による食料不足が社会不安をもたらし、テロを引き起こすという説まであります。
ミレニアム開発目標の実現に向けた国際的な取り組みによって飲む水にも困窮するような人々の数は、1990年から2010年に半減しましたが、それでも2015年の時点で7億人弱の人々が毎日何時間もかけて水汲みをしなければならない状況に置かれています。
また、森林は温室効果ガスである二酸化炭素を吸収し、土壌表面の侵食を抑え、森林土壌は水質を浄化したり水循環を穏やかにしたりしてくれています。
一方で、人類の文明の勃興を智の持続性を支えてきた紙は、その製造に大量の水と木材を必要とします。
水や森林が不足しがちな地域で紙を持続的に自給するためには、新たな発想に基づく、紙に代わる新たな素材の開発が必要でしょう。
沖 大幹
エコロジカル・フットプリントの考え方によると、現代の我々の生活は、地球が生産しうる能力の1.5倍の消費を続けているという試算があります。世新興国の人口増加と経済成長と相まって、我々が現在の豊かな生活様式を維持するためには、2030年には、地球2つ、2050年には地球3つ分の資源が必要になるとも言われています。
このような世界の持続可能性の危機に対し、2015年の9月、ニューヨーク国連本部で「国連持続可能な開発サミット」が開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。このアジェンダには、国際社会が共に目指す、2030年に向けた17の目標と169のターゲットからなる「持続可能な開発目標(SDGs)」が含まれています。その目標12では、「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」ことが掲げられていますが、この目標の達成に不可欠なのが、「持続可能な調達」の概念です。
2017年初頭に発行が予定されている、国際規格ISO20400「持続可能な調達」で、持続可能な調達とは、企業や政府・自治体の公共セクターなどが行う調達において、ライフサイクルにわたり環境、社会、経済に最大のポジティブなインパクトをもたらす調達と定義されます。2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピック大会に向けて「持続可能な調達コード」の策定も進んでいます。こうしたメガ・スポーツイベントのみならず、企業や自治体などの調達が、持続可能なものに転換し、SDGsの目標達成に貢献するためには、ISO20400が言及する「革新的なソリューション」が、早急に求められているのです。
LIMEXは、その優れた素性から、まさにこの「革新的なソリューション」の一つとして、持続可能な調達の切り札となる可能性を秘めています。日本発、世界の持続可能性に貢献する新素材として、LIMEXの迅速かつ地球規模での大きな飛躍を期待しています。
ロイドレジスタージャパン株式会社
取締役 事業開発本部長
冨田秀実