LIMEX

SUSTAINABILITY

TBMと環境側面

TBMは、「進みたい未来へ、橋を架ける。」というミッションを胸に、「過去を活かして未来を創る。100年後でも持続可能な循環型イノベーション。」というビジョンの実現のために、LIMEXやCirculeXなどの環境配慮型の素材・製品、およびその事業活動を通じて環境課題解決への貢献を目指しています。行動規範で定める「地球環境」貢献のため、事業活動における環境負荷の低減に積極的に努めます。
モノづくり企業として、当社で生じる環境影響に加え、サプライチェーンの上流・下流で生じる環境影響も包括的に理解し、低減していくため、環境影響を科学的に評価する手法であるライフサイクルアセスメント(LCA)を積極的に活用しています。
TBMは、サステナビリティ委員会における協議の上、事業活動に深く関わる重要な環境課題として下記5項目を選定しました。報告範囲として事業活動で最も環境負荷の高い工場の活動を優先します。今後、段階的に、本社を含めた各事業所やサプライヤーの活動における環境影響を調査・分析し、計画的かつ積極的な改善に努めてまいります。
バリューチェーンと環境負荷(2020年度における白石工場・多賀城工場の実績)
1. 水資源の保全

世界の水資源問題
水危機は、世界経済フォーラム(World Economic Forum)によって「今後10年間で影響が大きなリスク」として2015年に1位となって以降、毎年上位5位以内に挙げられており、世界において重大な課題として認識されています。特に、水危機の中で主要な問題である「水不足」は悪化が進んでおり、現在、既に約25億人が問題に直面していると言われています。また、2050年には、世界人口の約4割の人が水利用に不便を感じる「水ストレス」または水不足に陥ることが予想されています。水不足は、今後、人口増加等の問題に加え、気候変動の進行による干ばつや集中豪雨が原因となって発生する農業用水不足や国際紛争等を深刻化させる可能性があり、環境および社会的課題として顕著になる傾向があります※1

一方、水需要においては、経済協力開発機構(OECD)の「OECD Environmental Outlook to 2050(2012)」の報告によると、2000年から2050年の間に、全体で55%の増加が予想されています。特に、全体で最も増加率が高く推計されている製造業の工業用水(400%超)は、ビジネス利用において大きな影響があり、今後の事業活動での配慮が必要になります。また、生活用水においても30%超の増加が見込まれており、水危機に対する個別のソリューションが希求されています。

詳細は「世界における水資源の危機」をご参照ください。

当社は、水資源の危機がグローバルな環境・社会課題であると認識し、中核事業のLIMEX素材の開発・製造を通して水危機の課題解決への貢献を目指しています。LIMEX Sheetの製造において、水使用量を抑制し、今後もLIMEX Sheetを通じて更なる水資源保全に貢献するため、LCAによる評価と改善を継続してまいります。

同時に、事業活動を通じた水資源保全への寄与に努めます。工場の製造活動はLIMEX Sheet製造工程のLCA数値に影響を及ぼすことから、白石工場および多賀城工場における水の管理および適切かつ効率的な水利用を進めてまいります。今後水ストレスの高い地域等でLIMEX Sheetの工場を展開する際にも、この知見が活用できると考えています。
LIMEX Sheetにおける水消費量低減への貢献
当社は、2016年に国立大学法人東京大学 生産技術研究所 沖研究室と共同でライフサイクルアセスメント(LCA)による環境影響評価を実施し、LIMEX Sheetのライフサイクル全体における水消費量の数値を算出しました。本研究結果では、LIMEX Sheetの「原材料調達」から「製造」の工程において、20㎥/tという大変少量の数値が示されました。(下図参照)。本結果において水使用が少量であることが科学的に評価できましたが、今後、更なる水資源保全への寄与、そして水ストレスの高い地域での製造を考慮し、継続した水使用量を把握・管理し、更なる製品改良を実施します。
(2016年算定 ※再算定により変更する可能性あり)
工場における水資源への取り組み
白石工場・多賀城工場における2020年度の水使用量は約3,891m3でした。
白石工場における水利用は、主に事務所の生活用水およびLIMEX製品の製造用水です。冷却水については、使用した水を循環利用し有効活用しています。排水は主に事務所の生活用水が占めており、使用後、浄化槽を通し適正な処理が行われた後、河川に放出されます。浄化槽については、浄化槽法に基づいた管理、また、正常に機能していることを確認するため、月に一度、保守点検、清掃、水質検査を実施し性能を維持しています。また、製造工程で発生した廃水は産業廃棄物として外部業者に処理を委託しています。
多賀城工場における水利用は、主に事務所の生活用水およびLIMEX製品の製造用水です。冷却水については、使用した水を循環利用し有効活用しています。排水は事務所の生活用水が占めており、使用後は下水道に放流しています。製造工程で発生した廃水は産業廃棄物として外部業者に処理を委託しています。
水保全への協働イニシアティブへの参画
当社は、水課題に取り組む協働イニシアティブに会員として積極的に参画することで、日本国内外における関連議題の知識を深め、課題解決に向け社外関係者との連携を進めています。
2. 温室効果ガス(GHG)排出量の削減
当社の事業は、LIMEX Sheetによる森林資源の保全への寄与、LIMEX Pelletにおける石油利用の削減を実現することで、CO2排出量削減を推進しております。CO2などの温室効果ガス(GHG)は気候変動の原因となっており、製品を通じたGHG排出量の削減貢献は、当社にとって重要な環境課題です。

LIMEXの製造工程におけるGHG排出量低減に向けて、当社の事業活動においてもGHG排出量の削減を目指しています。工場での生産活動によって排出されるGHG排出量を管理し、削減を図っています。
LIMEX SheetおよびLIMEX Pelletにおける温室効果ガス排出量の低減
2016年に東京大学 生産技術研究所 沖研究室と共同で実施したライフサイクルアセスメント(LCA)において、「原材料調達」から「製造」までのGHG排出量が、LIMEX Sheetは、1,666kg CO2/t、また、LIMEX Pelletは、847kg Co2/tと評価されました(図1および図2参照)。今後、中長期的にGHG排出量を抑制するために、特にLIMEX Sheetにおいては、LIMEX塗工プロセスの改善によるLPGの消費量削減やGHG原単位の小さい樹脂原料の使用を目指します。
(2016年算定 ※図1、図2は再算定により変更する可能性あり)
工場における温室効果ガス排出量への取組み
2020年度において、白石工場・多賀城工場の温室効果ガス排出量は、総CO2排出量が約1,137t(内、スコープ1※1が約460t、スコープ2※2が約677t)でした。でした。2020年度は、スコープ3のGHG排出量の算定によってバリューチェーン全体における排出量の把握に努めると同時に、白石工場で使用している電気を実質「100%再生可能エネルギー」「CO2排出係数ゼロ」の電気へと切り替えました(導入の経緯はこちら)。
3. 省エネルギーへの取り組み
省エネルギーへの取り組みは、GHG排出の抑制に繋がるため、LIMEX製品の環境負荷低減および行動規範でも定めている「地球環境」への貢献における重要な課題です。

白石工場・多賀城工場における2020年度のエネルギー総使用量は、約4,325MWhでした。内訳の大部分を占めるエネルギーは、電気が約2,095MWh、LPGが約142tでした。今後、工場の設備、特に塗工設備の乾燥炉における保温強化によって省エネルギー対策を推進します。
4. 廃棄物の削減
当社は、企業理念の中で「持続可能な循環型イノベーション」を掲げており、LIMEXは、主原料に無機物を使用しリサイクル時の劣化を抑制する処方で作られた新素材です。LIMEX製品のリサイクルモデル構築によって循環型社会構築への貢献を実現するための活動を継続すると同時に、事業活動での廃棄物の抑制につとめます。

2020年度における白石工場・多賀城工場から排出された産業廃棄物量は約372tでした。
5. 環境コンプライアンス
2020年度において、環境関連の法規への違反はありませんでした。